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黄昏の猫背の戯言

SIerで働く若手現場社員として1年程就活生や内定者と関わってみて

黄昏の猫背です.

タイトル通り,
小生がSIerで働く若手現場社員として1年程就活生や内定者と関わってみて感じたことなんかを書いてみようかと思います.

*簡単に自己紹介
早速本題に入るのもいいのですが,
まずは自己紹介を少々.

小生,
金融系SIerに新卒で入社して3年(もうすぐ4年目)のITエンジニアです.
学生時代は研究活動(主にデータマイニングナレッジマネジメント)をそれなりに行い情報系大学院を修了し,
ITコンサルタントを中心に就職活動を行なって今の会社に入社しました.

入社するまでは単位を取る以外のプログラミングを避けて通って来たのですが,
ファーストプロジェクトはとあるプロダクトの機能拡張.
基本的なjavaoracleunix(含シェルスクリプト)のインプット・アウトプットを行ったのもこの頃からです.

ここ1年ほどはプロジェクトこそ変わっているものの,
担当は某インターネット取引システムの運用・保守(どちらかというと保守).
作業者として開発タスクをこなしドキュメントをおこしたり,
チームリーダとして小規模案件のマネジメントや成果物レビューなどを行っています.

就活当時の,
“食いっぱぐれないビジネスパーソンになりたい”
という気持ちは今でも変わっていなくて,
逆に3年目を終えようとする今,焦らずにはいられない日々です.


*エントリの目的
人事の方にたまたま声をかけていただいたのがきっかけで,
新卒採用の手伝いをやることになったのが去年の4~6月.
多少そこでの姿勢を買ってもらえたのか,
主にITスキル面での内定者研修において,ヘルプとして呼ばれるようになりました.
内定者研修が一段落した最近では,
2013年新卒採用向けに,セミナーや,選考会にちょこちょこ顔を出しています.

そんな経緯もあって,小生が1年程就活生や内定者と絡む中で
・感じた事
・意識している事
をこの際まとめてみよう,というのが趣旨です.
今まさに就活中,もしくは,内定ブルーの学生の皆さんが,
何か感じてくれれば幸いです.


*就活生
小生が就活生だった頃はまだリーマンショック前の超売り手市場で,
震災があったわけでも倫理憲章が幅をきかせていたわけでもないので,
多少条件はことなるのかもしれません.
とはいえ,選考会や面談を通して感じる事の中で最も強いのは,

就活生として優秀な学生は,多くの企業で評価される素質を持っている,

ということです.
一部のインターンシップ兼採用活動のように一定期間チームとして一緒に働いてみて判断する,
ということも最近では少なくありませんが,
結局のところ少ない手がかりで効率的にジャッジせざるを得ないため,
何らかの判断基準が必要になります.
それが学歴やSPIであったり,
エントリーシートとその後に続く面接であるのは仕方のないことで,
 論理的なコミュニケーションができそうか,
 現場で使えそうか,
といった観点で確認せざるを得ません.
はたまた従順な部下を欲する企業であれば,
(語弊覚悟の上で表現すると)先輩の言いつけを絶対視し目的を意に介さない“ザ・体育会”の学生が欲しくなるものなのです.
大企業・有名企業を中心にエントリーしてみるものの,もらうのはお祈りメールばかり...といった事に対して,
“不景気だから,,”と思考停止するのはやめましょう.

一方で,
言い方はともかく,小生が選考会や面談でよく伝えるのは,
・就活生は特権階級であることを認識しろ
・選考に通る事以外にも気を配れ
ということです.

一つ目は全くもってそのままなのですが,
就活生という肩書きを持つだけで,
経験できること・接触できるようになる人が非常に多くなる,ということです.
例えば小生が勤める会社の新卒採用セミナーでは社長がプレゼンテーションを行い,
事業内容はもちろん,ビジョン,どのような新人を採りたいか,を就活生に伝えます.
上場企業の社長のプレゼンテーションなんて,
株主でもなければ直接聞く機会はありません.
また合同セミナーに足を運べば,
色々な企業が一堂に会し,
近くを通れば必死こいて企業ブースに誘致され,
黙っていてもその企業の事を吹き込まれるわけです.
インプットの量・質を上げることが,いいアウトプットにもつながります.

2つ目は,
就職活動をどのように捉えるべきか,という話です.
ありていに言えば“内定はスタート”,という事に尽きるのですが,
・OB訪問で面談してくれた社員は,将来自分の先輩になるかもしれない
・であれば,その先輩社員の下で働きたいと思えるか
・もっと言えば,その先輩社員のようになりたい(超えたい)か
を感じ,考えるということであり,
・グループワークで一緒になった他の就活生が,同期になるかもしれない
・そんな同期候補と一緒に働くことになったら,彼らを尊敬し,ライバルとして認め,ともに切磋琢磨できるか
に想いを馳せるということです.
自身の職業観を確立するいい機会,それが就職活動です.


*内定者
縁もあって,
今年の4月に入社予定の内定者に対して,IT研修のサポートを月1度やっておりました.
うちに入社する新卒社員は,
すぐにでも現場で開発やってほしいというバリバリな学生から,
Java何それ美味しいの的な学生まで採用されるので,
研修で社会人スイッチを入れ,底上げと引き上げを図っています.

自己評価ながら面倒見はよい方で,
各人のレベルに応じてフィードバックなど行なっているのですが,
学生を見ていて感じるのはたった一つで,

(正しい)努力をしたか,しなかったか

が如実に成果にでるもんだなぁということです.

もともと大学や大学院でITをやっていた学生はそれなりに下馬評も高いのですが,
研修で課せられる取り組み方に慣れていなかったり,
分かったつもりになっていて身にしみていなかったりすると
数カ月後にも案外伸び悩んでいたりします.
逆にこれまでITのバックグラウンドが全くなかったものの,
愚直に時間を割いて手を動かしてきた学生なんかが突出してきたりするわけです.
もちろん,
ラーニングカーブの立ち上がり方の違いや,
壁にぶつかった際のリアクション,解決へのアプローチは人それぞれで,
正しい,正しくないの話ではなく,
むしろ適切な方法論で接することが我々に求められるわけです.

ただ,
そういった立場で内定者に接する必要がある,ということを一旦忘却した上での意見としては,
学生のうちにやるべき・できることはもっとあるなぁとも思うわけです.
大学院生であれば研究然り,
部活・サークル然り,
職業観の形成,という意味でのアルバイト然り.
気がついたら学生生活を終えていた(・ω<)☆テヘペロ,なんて,かわいくねーですほんと.


*結局のところ
個別で学生と面談したり,
酒の席やなんやで先輩面してよい場面でよく言っていることがあります.
それは,

要は,本人の覚悟次第

ということです.
就職活動していく中でモヤモヤしたものがあるとか,
やりたいこと・やるべきことが複数あるのはわかっていて中途半端になりかねないとか,
ビビって前に進めないという気持ちもわかります.

ただ,
竹一に「ワザ。ワザ」と言われてもピエロを演じきる,というのも大事な事で,
選択したことへの尻拭いは自分でやらなければなりません.
何かを選択するということはそれ以外のものを見限るということです.


*終わりに
さて,
はてなブログ初エントリなのですが,如何なもんでしょうか.
そもそもプライベートブログは別にあり,
はてなブログはかなり試験的な意味合いが強いのですが,
それなりの反響があれば今後も継続的にエントリを上げていく予定です.

期待せず,お待ちを.


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